一昨日の午後からは寒気が入り込み不安定なお天気が続いていたが
寒気が抜けて雲が切れ姿を表した鳥海山は雪を冠っているように居るように見える。
頬を撫でる風がやけに冷たく感じたのは、このせいだったのかと納得した。
黄金色に輝く実りの大地
刈り入れの季節を迎え稲は最後の力をふりしぼり実を大きく育て
人はその実りを食べ命をつなぎ酒としてよろこびを得る
祭り囃子にこころが踊りだす。
このシンプルな音色が日本人の魂に響きわたる。
祭りが終わるといよいよ稲刈りの始まりだ。
長らく降り続いた秋雨が上がり眩しいほどの秋空が顔を出した。
その晴れ間を待っていたかのように酒米の刈り入れ前の圃場巡回が行われた。
稲穂を手にとって見るとしっかりと実が詰まっていて冬へ向けてのいい予感がした。
朝の光が今日は写真日和だと教えてくれるので、カメラを担いで亀の尾の田圃へ勇んで出かける。
昇り始めた朝日が雲の合間を縫って田圃を照らし稲の表情を映し出す。
その一瞬のキラリを逃すまいと無心にシャッターを切る快感がここにある。