天の戸 吟の精 (ごんべー)

今年の夏は早足に去っていってしまった。

いつもの年ならば稲穂が黄色みを帯びている頃なのだが、今年はまだ青いままだ。

だが、稲は着実に日々の温度と光を感じて子孫を残すために働き続けている。



天の戸 亀の尾 (ごんべー)

白くて長い芒がお日さまに向かって伸びて来て、やがて地面に向かって頭を垂れ始める。

この芒のおかげて、遠くから見ても亀の尾の田圃が何処にあるのかすぐに分かる。

現在の様々な稲の品種の祖先に当たる亀の尾の存在感は、この芒が物語っている。

 



天の戸 草を刈る人 (ごんべー)

草の長さは10センチ、草が穂を出さないうちに刈り取る。

草の穂はカメムシの好物なので虫が寄ってこないようにするためだ。

いい米を作るため稲刈りまでの間にやれる事はすべてやる。



天の戸 胎動 (ごんべー)

稲の花が咲き受粉を終えた籾殻の中では新たな命が動き始めていた。

初めは背丈を伸ばし体の幅を作り徐々に厚みを増していく。

宇宙的な数の命の営みが田圃の中で繰り広げられている。



天の戸 美山錦 (ごんべー)

何時もより少し遅くなったが美山錦の稲穂が勢揃いした。

お天道様の様子を見ながら自分達の一番いい時期を見極め花を咲かせる。

自分達の未来を創るために花を咲かせ実を結ぶ。